旭潜水技研

軽い器材は時には罪に・・・

Aqualungのカリプソ・シリーズとかタイタン・シリーズの2nd Stageって、作りはかなりシンプルで殆ど工具を使わなくても手だけでパラせる程簡素化されて軽量化されています。

軽い器材は時には罪に・・・

素材はそれこそプラスチック樹脂ばかりで金属パーツはレバー廻りのほんのちょっとだけです。

ある意味プラモデルみたいな感覚と言ってもいいかも知れませんね・・・。

ですが、決してそれが悪いわけではなく、そういった設計で作れるところは凄い技術だと思います・・・。

限定的な使い方であれば、シンプルで壊れにくく、メンテナンス代も少なくて済む・・・みたいなメリットも沢山ありますが、ディープダイブやハードでタフなダイビングには間違いなく向いてません・・・。

欠くいう私も以前から減圧ダイビング用の酸素レギにはカリプソベースの酸素レギを長い事使用しています・・・!

減圧時の酸素ガス用ですから浅~いところだけオンリーで用するレギですから、これで十分!

パーツ点数も圧倒的に少なく壊れにくいので重宝していますが、厳密に言うと実践ダイビングではこのままではちょっと使いずらい場面もあるので少しだけ手を加えています・・・。

本当に些細な細かい部分です・・・。

減圧停止深度に達してから減圧ボトルからレギを引き抜いてガス交換やらコンピューターのスイッチングやら、その他諸々手順を行っているとガス交換を始めるタイミングが物理的にも遅くなります・・・。

その分減圧の質が変わってくるので、私はその深度に達する前から準備を始めていて、その深度に達したらもう2ndを咥えられるだけのスタンスにスタンバイしておきながら浮上してきます・・・。

その間この酸素ガス用の2ndが軽すぎてちょっとプラス浮力になつている事で、フワフワ宙に待ってるというか、水中で水面の方に向かって漂ってしまっている状態でスタンバイしている状態になってしまうわけです・・・。

そうすると、ホースの長さもありマスクの死角に入り込んで、一瞬減圧用のレギを見失う瞬間などがあって冷ッとするときも多々ありました・・・。

2nd Stageって軽けりゃいいってもんじゃないんです・・・!

軽いが故に安定せず水中でフワフワしている事は、あらゆるものにおいても危険なんです・・・。

特に水に浮くタイプの浮ロープなんて、簡単に蜘蛛の巣のように体に絡みついて解けなく無くなり水中拘束で無くなっているダイバーも実際相当います・・・。

まぁこの2ndが軽い事で流石死に至るまでにはならないと思いますが、一つの手順がイメージから外れて思うようにスムースにいかなくなると、その後の行動が連鎖的にエラーを起こしていきやすくなるという傾向はあります。

軽い器材は時には罪に・・・

なので、些細な事でも気になるところは全て潰しておくのが私流ですが、今回この減圧用のカリプソ2ndも浮いて扱いずらかったので、エグゾーストティーの裏側に貼り付けてこんな隠れたところにバランスウエイトを忍ばせていたんですねー・・・(笑)

Tec講習の生徒さんについに指摘されたのでネタバラししました!

器材を少しでも快適に使いこなす為にどんどんストイックになっていくと本当何でもやりますよ!(笑)

軽量さを求められがちなダイビング器材ですが、軽けりゃ何でもいいという訳ではありません!

時には重量が安定感になる事も知っておいて欲しいですね!



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