旭潜水技研

わずかな変化でも見逃さない・・・

少しづつ解放される日には真っ先に海に飛び出していこうかと、しばらく使われずに固まっていたレギやBCなどの器材をOHにと送られてくる方が増えてきました・・・。

何か冷え切っていたしばらくでしたのでちょっとホッとする一時を感じました・・・。

他にもOHを提供してくれる専門店は沢山あるのですが、今改まってみてみると、当社に・・・と言うか私に送られてくる器材の持ち主はざっくり言うと特にダイビングに思いが強い方が多いように感じます・・・。

わずかな変化でも見逃さない・・・

まぁ、もちろんそうでもない方もいらっしゃいますが、もっとも私自身がそうだから共鳴しちゃうんでしょうかね・・・?

ある地域でそのスタイルのダイビングではかなり有名になられたガイドさんのレギも、もうかれこれ12~3年間ずっとみさせてもらっているのでしょうか・・・。

流れも常に超早くて深い水深で行うダイビングの様ですから、そのポイントに入る方達のレギは使いやすいようにそれようにセッティング変えていますが、それがピタッときて気に入ってもらえているようで、長いお付き合いをさせて頂いています・・・。

だから毎回送られてくるたび、箱を開けてみただけで器材の変化に直ぐ敏感に気がついちゃうようになっています・・・。

年間数百本も送られてくる中でも、リピーターの方の器材だけはおまずと癖と好みは大半頭に入っていますから変化に気が付きやすくなっていますね・・・。

ベテランガイドさんとして長い事潜っていても、これで "良し" という甘んじた完結にはせず、毎回変化がある事を受け入れ対応していくという姿勢みたいなものが、些細なことから器材を通して伝わってくるんですね・・・。

例えば今回、一瞬で気が付いたのは、マウスピースを止めているタイラップの結束位置が下向きに変わっていました・・・。

わずかな変化でも見逃さない・・・

作業に取り掛かろうと作業台に揚げて、あれっ?と直ぐに変化に気が付きましたが、それがたまたまなのか?偶然なのか?と言う事を私はまず考えます。

そして即座に今度はオクトをみてみると、オクトのマウスピースも同じように結束箇所が下向きに動かされています・・・。

更に、ちゃんと出っ張っるバリも切り取られていて、咄嗟に咥えたとしても唇も指も怪我しないように手が入れられています・・・。

という事は偶然やたまたまではなく、意図的に下に向けているという事が分かるので、意味があるという事ですね・・・。

しかもちゃんとオクトとプライマリーとを同じ意味を持たせているという事は、プロフェッショナルだという事がよく理解できます!

オクトパスを単に付けてぶら下げているという事ではなく、それを装備している意味と価値というものを本質的にちゃんと理解して準備対応しているという事ですから、周囲のダイバーにも確実に注意を払って、常に万一に備えているというプロ意識がそんな些細なところから伺えます・・・。

わずかな変化でも見逃さない・・・

ですから、私も何も理由など聞くことなく、仕上げは同じように新しいタイラップに取り替えて同じように結束位置を下向きにセットしてお返しするだけです。

そういった奥行と拘りがあるダイバーさんが当店のお客さんには多い気がしますね・・・。

そんな事に気が付けるかどうかは、単にメーカーさんの開催するメンテ講習に参加して、承認を貰って、バラして、洗って、交換して、組み立てて、調整することが出来るだけじゃ難しいかも知れませんね・・・。

水深60mオーバーしたところから、沢山ぶら下げている減圧タンクの中からその深度に適正なガスを選びガスマネージメントしながら減圧に入るときに、Dリングに掛かるクリップの位置が "あと1mm長ければ・・・、あと1mm前側だったら・・・" という現実がある事を知っている実践的なダイバーじゃないとその世界には気が付けないかもしれません・・・。

建築屋さんが、建築物の寸法を測るとき10cmが・・・とか48センチで・・・なんて言ってたらきっとちゃんとした家は建たないでしょうねー・・・。

ものづくりや技術屋さんは、最低ミリ単位で考えます・・・。

そんな感覚に似ているかもしれません・・・。

安全性と快適性を司る業種ですから、どうしても細かくなりますよね・・・。

逆に元々細かいから向いていたのかな・・・?


旭潜研(株)
http://asahi-scuba.jp



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